本当のからだの健康を思うとき、体に優しい食事を摂ることばかりが必ずしも良いことだとは私は考えていません。
より強靭な肉体( この場合は主として内臓や生体内代謝活動能力などを指します )を手に入れるためには、むしろ体に優しくない ( この場合は苦い食べ物や硬い食べ物、酸っぱい食べ物など人間が本能的に嫌う食物を指します )食物を摂ることの方が重要だと考えています。
ただし、常にストイックな食事を摂り続ける事を推奨するわけではなく、程度というものがあることは言うまでもありません。
玄米屋たいぞうが見つめ提案していることは、人の長期的な生活の質の向上といった所や、子供達のより良い未来を考える所にあります。
そして、その対象は主として子供であったり、その親であったりするのです。
ですから、高齢者の方や現在ご病気中の方などにストイックな食生活を提案しているわけではありません。
そもそも現在の高齢者の方などは若かりし頃、私が想像もつかないような貧困の中で、毎日の食事に不自由されてきたのであって、食べ物をえり好みなどせず、ありとあらゆる食物を食べながら生きてきたという事実があるのです。
そのため今の高齢者の方々は、若年のときに強靭な内臓や代謝能力を作り上げ、そして高度経済成長により栄養状態が改善されてきたために長寿で健康な方が多いのではないかと私は推測しています。
若かりし頃に散々の苦労をされてきた高齢者の方々に、なおもストイックな食事を提案する、などということは私にはとても考えられません。
高齢者の方々には今こそ、思う存分好きなものを、体に優しい食べ物を食べていただきたいと思っています。
私が憂いていることは、今を生きる子供達やこれからの子供達、そして高度経済成長とその崩壊の混乱の中でアイデンティティを見出すことにさ迷っている、その親の世代の人達のあり方なのです。
肉体が完全に成長してしまってからでは改善が難しく、病気になってから手を打つのでは稚拙でしかないのです。
欲望の赴くままに生きるのではなく、いかに欲望をコントロールし生きるか、これが現代に生きる我々に必要な知恵なのではないかと私は思っています。












